育休祭りで終わらない、新たなものが生まれる前の衝突の時

週末はこの動画がバズって、あちこちで話題になっていました。

どこかで見た方も多いのではないでしょうか。 


育休復帰に関してセミナーやご相談を受けるので、もちろん気になる話題でした。


動画を見ながら自分が産休・育休を取得した時のことも思い出していました。
異なる文化同士や価値観同士が出会って共生するのに

遭遇 → 衝突 → 共存・融合 → 共創  

というプロセスを辿る、と聴いたことがあります。


それまでも、男性が育休を取得するケースはあったけど、
「そういうこともあるんだ」とケースが少なく珍しい。
素通りしていた(遭遇)タイミングから、 
今回は大きく取り上げられるきっかけがあって
素通りできない。まさに今は「衝突」の時なのだろうなと思います。 

育休取得、という話題以外にも色々と騒がれる背景はあるものの、
共存・融合→共創 に繋がる前進であってほしいなと思います。


以前男性より「育休が取りたいと思うんだけど」と


授乳、自分のケア、おむつ替えを一番近くで 注意して見て、
必要に応じたケアの繰り返しは ふと気が付くと、
自分ひとりが担っている気がします。


サポートを頼めばいいのに、と思うかもしれませんが
目の前に集中し過ぎて、サポートを頼む余裕も無い、 
といったところでしょうか。 

必死に走り続けて、ゴールを越えたけど気付かずに 
まだ走っているような感じ? 

そして、家族も未知の領域で何をサポートすれば良いのかわからない。
そのうち「何とかなっているみたいだから、大丈夫でしょう。」
と見過ごされていくことも。

母親にとって子どもとの密接な関わりは嬉しくもあるけど、 
社会の流れはとても早くて、どんどん関わりが薄れていくような感覚に。

会話や、ふと自分の一日を振り返った時。 
社会との接点を持つ家族との距離感も大きく感じ、 
孤独な気持ちがムクムクと大きくなっていく気がします。 


妊産婦に限らず、孤独感が心に広がることは とても辛いし、
押しつぶされやすい。 

心身共に疲れやすい時期であるのには変わりないけど 
大変さを共有できる人が身近にいるのはとても心強いと思います。 


「夫が育休を取ったはいいけど、ただ休んだだけで結局何もしない」 
という話も出てきますが。  

男性からすれば、
何をどうやってすればいいのかわからない、

というのが本音なのかなと思います。 


先に知って触れる機会があるだけでも違いますよね。 
わたしの場合ですが。

妊婦の時に「あかちゃんをお風呂に入れる練習がしたい」と
夫が言ってくれ、両親教室に連れて行ったのは良かった!と
振り返って思います。 


子どもの服の脱ぎ着、お風呂、おむつ替えが練習できた上に 
妊婦体験もできる両親教室で、その時少しイメージができたようです。  

子どもが生まれてから、お風呂はずっと夫にお願いすることができました。 


特効薬は無いけど、日頃のコツコツやとことん対話の繰り返しが
重要だなぁと 日々の中で思っていて、
仕事上のコミュニケーションでも同じだなと思います。 


以前育休復帰セミナーにご夫婦で参加してくださった男性が
セミナーを終えてから 「職場でのコミュニケーションと同じですね!」と
 仰っていました。本質が伝わり嬉しかったです。 


 育休が身近な方もそうでない方も、知ることできっかけができればと思います。


 ecorazón (エコラソン)
riezoo.y.m@gmail.com

ecorazón

共に「聴く」「伝える」「創る」の循環でその人・組織の可能性を再発見。 次世代に繋ぐ「明日も働くのが楽しみな文化」を創ります。